2017年7月17日月曜日

変えることができるのは、思考と行動だけ

「無意識に震える」「赤面する」「手が汗をかく」「心臓の鼓動が速くなる」など、これらの体の反応や感情をダイレクトに変えるのは非常に難しく不可能と言えましょう。
変えることができるのは思考と行動だけです。

ショックなことですが、あがり症は完全になくすことは不可能なんです。一度体で覚えたことは、全くなくすことはできないのです。
例えば、自転車をごく久しぶりに乗ったとします。自転車に乗れなくなることはできますか?一度体で乗り方を覚えてしまったなら、乗れない頃に戻ることはないと思います。
目指すあがり症克服とは『あがりを感じても、いつもの演奏ができること』

あがり症克服の目的は『相手とうまくコミュニケーションができること』
人前で演奏することは演奏する側から聞く側への一方通行のように捉えがちですが、それは違います。人前で演奏することは直接的な言葉のやり取りはもちろんないですが、常に間接感情的な意思疎通を図っているのです。
もしかしたら、自分がうまく弾くことだけ考えているのではないでしょうか?

相手不在の目標設定では、あがり症克服は難しいものとなります。
それは、自分の意識が自分のことを常に監視しているからです。どんな些細なミスも見つけ出しては問題にします。こんなことが、自分のレベルが上がっても、またさらに高い設定での監視が永遠に続くわけですから、直らなくても当然なのです。
考えるべきは、「どうしたら自分の演奏が受け手に伝わるのか。」

残念ながら、「どうすれば自分があがらないで、うまく演奏できるのか?」と相手不在の目標では苦労することになります。

「人の目や他人の目が気になる」「自分が注目されている気がして緊張してしまう」「人からこんな風に思われているのではないか」
人前に立つと無意識にこんな不安が沸き起こることありますよね?
でもこの不安、自分が思い込んでいるだけです。それを決めているのは自分です。聴き手が注目するから、自分が緊張するのではなく、自分がそのように感じているから緊張するのです。「こんな風に思われている」ということも事実でなく、自分が勝手に思い込んでいるだけです。

もちろん、自分では抑えようもないような不安や恐怖があることも事実ですが、元々音楽に不安や恐怖の意味は付いていません。自分が思っているだけです。

一つの出来事を不安に考えるか、あるいはポジティブに考えるかは自分次第なのです。
常にポジティブに考えられたら、不安や悩みは少なくなると思いませんか?

さあ是非、悲観的な考えや感情を肯定的に捉えることを習慣にすることから始めましょう!

全ては自分が変えることができるということです!

2017年7月15日土曜日

演奏会のお知らせ

梅雨明け宣言の知らせは未だ聞かねども、連日30度超えとは!今年の夏は、スーパー猛暑になるだろうと言われています😓皆様、くれぐれもご自愛くださいまし。

そんな暑さを忘るるべく、昨年から私にとって新たなジャンル、シャンソンにチャレンジさせていただいています。好評だった昨年以上に、さらに磨きをかけて、皆様のご来場を心よりお待ちしています(^-^)

Passion d'étoiles 〜星々の情熱〜vol.2  @JAZZ RUG  maebashi
2017・7/30(sun) 16:00 open /16:30 start

長谷川朗子(vocal)  木島かおり(piano)

1st.stage シャンソン/ guest: 柿沼紗世(violin)
2nd.stage 映画音楽 / guest: 塩田好浩(guitar)

ミュージックチャージ ¥2500 (1ドリンク付き)




2017年6月20日火曜日

あがり症とは

あがり症は4つのタイプがあると考えられます。

① 胸騒ぎ
② 自意識過剰
③ 準備不足による様々な感情
④ 病的で活力を失わせるほどの怯え、恐怖心、不安、パニック

①の胸騒ぎは、演奏直前の数時間の間に起こり、時に強烈な不安を伴う感覚で、演奏が始まると同時に消えます。(演奏に集中するため)
ベテランの演奏家たちは、演奏の準備ができているしるしと考えますが、経験の浅い演奏家はあがり症と思い込んでしまいます。
これは正常な反応で、演奏に良い影響をもたらします。

②の自意識過剰は、演奏のことを考えるたびに発症します。
自意識過剰とは辞書に「他者からの注目の対象として、病的に意識すること」とあります。これはあがり症というのは間違いかもしれません。なぜなら、不安とは関係ないからです。演奏中は終わりまで通して、悪い影響を与えます。「私はいつも本番よりも練習の時の方がよくできる」このような状態です。

③準備不足による様々な感情とは、罪悪感、後悔、混乱、逃避願望や恐れが混じった感情です。これは病的でなく、人間らしいこと。演奏前の数週間に継続的に発症します。逃避願望があるために、それほど強烈ではありません。
ただ、準備不足や練習不足を認めたくない人は、時たま④のタイプと混同します。
特に支配的な感情は罪悪感です。演奏にばらつきがあり、一定の水準に達しません。
単に練習不足です。

④病的で活力を失わせるほどの怯え、パニックとは、準備期間中から突然時を選ばず発症します。夜中に突然、または運転中、共演者と電話で話した時など、強烈な感情が湧き、波のように押し寄せ、汗をかいたり、震えたりなど無意識的な反応を伴い、呼吸が早くなったり、口の中が乾いたり、感覚が混乱したり、なくなってしまうことが起こります。
予期せず発症し、治っても急にまた発症します。
演奏中の影響として、演奏そのものを中止させてしまうような恐怖心があります。コンサートが無事終了しても、その間中、突発的に恐怖や不安感に襲われたり、汗や震えなど身体的な症状が出ます。感覚的な混乱により
・譜面が読めない
・共演者の音が聞こえない
・ど忘れ
・リズム感の失調
などの症状が出て、演奏をいったん中止せざるを得ないまでになることもあります。


対処法

①胸騒ぎ その状態を楽しむことを覚えましょう。演奏に、今やるべきことに集中すれば消えてしまいます。


②自意識過剰 他人の観察の対象として、自己を強く意識する症状に対処するには2つのステップがあります。
1、観客がコンサートホールに足を運ぶのは、音楽を楽しむためだという考えを徹底します。あなたを注意の対象にしているのであれば、あなたは演奏する必要はありません。自分を鑑賞させれば良いのです。
2、自己に対する気づきの感覚を発達させることです。本当の自己認識(筋感覚・触覚・感情)は自意識過剰に対する信頼できる治療法です。例えば、演奏中他人の視線を意識するよりも、床についてる足の感覚を感じてみたり、ホール内の気温を感じてみたり。

1のステップが心から理解・納得できれば、問題は解決されるでしょう。ここでは音楽こそが観察の対象であり、観客と演奏者は共に音楽に興味を寄せているのです。

③準備不足による様々な感情 公演やオーディションを延期するかキャンセルすることです。それからしっかり準備・練習をしてください。どうやって準備したら良いか分からないなら、教えてくれる人を探しましょう。演奏の質を損なう理由が準備不足だとしたら、決してあがり症を言い訳にしてはいけません。

④病的な怯え、恐怖心、不安、パニッック この症状に対する治療には努力が必要で、厳しく困難なものですが効果はあります。この種のあがり症は、その背景にある原因は何かを理解することが重要です。悩んでいる人がその苦しみから解放されなくてはなりません。
この件に関しては後ほど機会をみて、深く取り上げたいと思います。
 

        

2017年6月6日火曜日

あがり症の文化的背景

6月に入りました。
前々からあがり症について、私が勉強したことをこれから発表会を迎える生徒さんたちに向けて、レクチャーしていきたいと思いつつ、毎日があっという間に過ぎ行くことに驚きつつ、果たされず、すみません😓そのぶん必要とされているってことで?(笑)、ありがたいことですね。

では、これから少しずつ書いていきます。

「あがり」は全く予測不可能で、小さなコンサート、さほど重要でない予期しない場面で、演奏者を骨の髄から揺さぶります。多くの表現者にとって、あがりは不出来なところや短所を露わにしてしまう、恥でみっともない病気と考えられています。舞台であがった経験は、情け容赦なく人を打ちのめし、演奏に芸術的面で不満を残すような結果を招き、このような失敗が潜在意識に溜まると、自分でどんなに「緊張しませんように」「あがりませんように」と願っても願いも虚しく、結果はいつも不安や恐れ通りに「あがり」が実現化しやすくなってしまいます。
この「あがり」は純粋に個人的なものではありません。文化的な背景を抜きにしては理解できません。あがり症が起こる状況について理解を深めるために、あがり症などないような環境から、眺めてみたいと思います。
 
あがり症は俗にいう『プロアマ』(プロのレベルで演奏するアマチュア)や教会の演奏者、インドの古典芸能やアフリカン・ドラムのプレイヤーには滅多に起こらないようです。アフリカン・ドラムは西洋の音楽よりも遥かに複雑で難しいリズムであるにもかかわらずです。
 
 プロアマの人たちは演奏する際に気分が高揚し、期待感を感じると言います。友達のためにご馳走を作るような気分だそうです。音楽そのものを聴き、演奏し、新しいことに挑戦、発見する喜びが原動力になっています。そして、演奏がうまくいかなくても、結果として仕事を失うわけでも、同僚から軽蔑されるわけでもありません。

 教会の演奏者は「不安を感じないのは、たとえ素晴らしい演奏をしたとしても、それが目的ではなく、祝祭の雰囲気を演出するのが仕事だから」と言います。コンサートと違い、自分が主役でないからだそうです。

 インドの古典芸能者は、教育が生活の一部で、指導者と一緒に寝食を共にし、毎日指導を受け、その中で様々な教えやサポートを受けているから、くつろいで演奏できるのだろうと言います。

 アフリカン・ドラムの奏者は、あがり症に悩んでいる人に出会ったことがないそうです。「我々は音楽を恐れていませんからね」と。ドラムを教える際にあがり症を防ぐ要素についてこう挙げています。「私たちは絶対に間違いを指摘しません。そんなことは馬鹿げています、幼い子供の喋り方や歩き方を指摘するようなものです。」アフリカの教育者達はほとんどの時間、生徒と供に演奏したり過ごし、競争はなく、ただ演奏しかないようです。

私たちの文化の中であがり症を強く意識せざるを得ないのは、どうやら西洋音楽・クラッシック音楽に深く根付いたことではないかとうかがえます。
クラシック音楽業界全体に自己正当化、競争意識が深く染み付いており、その影響は聴衆にまで及んでいます。何世代もの間に、一般大衆は楽しむことより、批判・批評することに慣らされてしまったように感じます。かのハイフェッツも、演奏会にくる3,000人のうち、2,999人までが彼が音を外す瞬間を聴きに来ているのだと、確信していたといいます。
これでは芸術家があがりに悩まされていなくとも、コミュニケーションは聴衆によって妨げられていることになります。双方が楽しいと感じるためには表現者は「与える」、聴衆は「受け取る」気持ちがなくてはなりません。

このように恐怖心とは、純粋に個人のものだけではなく、聴衆と音楽家とがお互いに共有している文化的な現象でもあります。個人が変わるのと同時に、その原因となっている文化も変わらなければならないと思います。
私はこの文化を微力ですが自分の周りから、生徒さんに対しても、少しずつ変えていきたいと思っています。



2017年5月22日月曜日

映画音楽の集い

5月20日 HOLLYWOODLAND CAFE にて映画音楽ばかりを集めた演奏会に出演させていただきましたー🎻


ありがたいことに、開催日前にsold out!
完売御礼公演となりました😂
当日せっかくお越しいただきましたお客様、ごめんなさい🙇‍♀️
たくさんの方にお集まりいただき、お褒めのお言葉頂戴し、
幸せでございました😊

共演者の藤巻千賀子さん(P)
本当に一生懸命に取り組んでくださり、感激でした💖
こんなに誠実にお仕事に取り掛かってくださる方は他を探しても、そういません。

そして、この夜に大輪の花を添えてくださったス
ペシャルゲスト
清水理恵子さん(TAPダンサー)
ありがとうございました。楽しいリズムと躍動感あふれるダンスが加わって、
より熱いライブになったのではと思います。

また次回、機会があれば皆さまよろしくお願いいたします🎶

桐生市市民文化祭

5月に入り、晴れると夏のように暑い´д` ;
月日が流れるのも早い・・・。毎日がところてんが突き出されるように過ぎてしまう。

ブログも色々出来事ありましたが、更新できず。事後報告ですが、まとめてUPしちゃお🎵

5月14日は桐生市市民文化祭の春季音楽祭に、桐生グリューネオーケストラとして、当教室の生徒さんの有志の協力を得て出演しました♩

なかなかシルクホールの舞台で弾かせてもらえることなんてないですからね💫
ありがたいことです🙏みんなそれぞれ始めた時期も違えば、得意不得意も違います。
中には曲が最後まで弾けなかった子もいるけど、みんなで助け合い、合奏を楽しめました🎻
ピアチェボーレバイオリンの生徒さんにとっても良い経験させていただきました。
「普段一人では弾けるのに・・・みんなの中に入るとわかんなくなっちゃうんですよ〜」
そうなんですよね、いつもよりたくさんの音が聞こえるし、聴き方を変えたり、認識力、判断力がいつも一人で弾く時より必要になります。これも慣れが必要かも知れませんね。

舞台袖にて出番待ち
みんな仲良し❤️桐生グリューネは雰囲気最高だね

みんな揃って記念撮影

次回の本番は11月の秋期音楽祭かな・・?
レパートリーを増やしていけてらいいな♫

2017年5月7日日曜日

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャパン 2017に行きました!

昨日、毎年5月の連休中に東京国際フォーラムで開催される、ラ・フォル・ジュルネ 2017 聴きに行きました。連休中はありがたいことに、6日以外はお仕事させていただき、最終日のこの日のみですが熱狂してまいりました!😚

5/3~5/6の4日間に東京国際フォーラム内の6つのホールで、超一流の演奏家の演奏が、朝から夜まで延べ300公演余りの演奏会が繰り広げられている、まさに熱狂の日。

やっぱりたくさんの人が来ていて、大盛況でした。🎉
私が楽しみにしていたのは、アコーディオン奏者のリシャール・ガリアーノさんの公演です。大ファンなの💓💕アコーディオンと弦楽五重奏です。
曲目は ガリアーノ:フランス小組曲、オパール協奏曲
ピアソラ:甦る愛、鮫
ガリアーノ:「コントラスト」から ミロンガ
ガリアーノ:マルゴーのワルツ、クロードのためのタンゴ

素晴らしかった!!YOUTUBEやDVDで見ていた憧れのガリアーノさんの演奏に鳥肌が立ちっ放し。弦楽もすこぶる上手かった!

終演後は勇気を出してスタンディングオヴェーション👏
心からの最高の賛辞です。

公演後、もう一つ熱狂する出来事が!!
CDを買ったのでガリアーノさんのサイン会


笑顔が素敵で握手してくれたその手は柔らかかったです。
素晴らしい演奏家は人間性も素晴らしいし、大変魅力的💖
私も生涯かけて見習いたい!