2017年8月13日日曜日

発表会お疲れ様でした

昨日は鈴木由子先生のピアノ教室と、ピアチェボーレ・バイオリン教室の合同発表会でした。皆様、大変お疲れ様でした。発表会に向けて、準備、練習などよく頑張りました!!
レッスンだけで過ごすより、「人に聴かせる」と決まったら、俄然練習への取り組み方が変わってきて、ひと月で2、3ヶ月分の上達を感じます。👏👏
大人の生徒さんは、お仕事をなさりながら、子育てをなさりながら、レッスンに通ってご準備いただき、本当にお疲れ様でした。音楽しかしていない私にしたら、頭が下がる思いですm(__)m
ピアノの出演者もいらしたので、多岐にわたる音楽が聴けて、私自身聴いていて楽しかったです😊小さな生徒さんを見て、自分の小さな頃を思い出し、投影していました。
いい発表会だったと思います。


音楽は『人生を豊かにしてくれるもの』です。誰かと比べて優劣を判断するものでもないですし、大曲を弾くからえらい、というものでもありませんね。楽しんだ者勝ち!です。
確かに大曲を見事に披露すれば、「おお!!👏👏👏」たくさんの賞賛を得ることでしょう。それは音楽の素敵さが伝わりやすいから。でも評価すべきは、そこまでに至った道のりと努力、熱意に対するものではないでしょうか。
上級者しか音楽を楽しめない、そういうものではないです。
それぞれが音楽を楽しむ喜びが感じられたなら、嬉しいです。

残念ながら、今回実力が発揮できなかった方。普段の練習と本番が全く同じでいられることって、まずありません。緊張感=集中力でもありますから、稀に普段よりいい結果を出せる人もいますが、練習の時の方ができる。大多数でこちらのケースが多いでしょう。
また今度、次は12/10に伊勢崎市文化会館での発表会がありますが、今回の経験が活かせるように、私の過去のブログにレクチャーさせていただいたことの、どれができて、どれができなかったのか、一緒に分析してみましょうね。
ではまた頑張って参りましょう♫

2017年8月6日日曜日

あがり症に対する実践

あがり症を克服するには何より実践で繰り返すことが大切です。
知識だけでも、経験だけでも克服することはできません。正しい知識を得て、成功体験を積み上げることが克服する唯一の道です。
無意識に湧き上がってくる、緊張を意識している自分や、不安やネガテイブな思いを、「そんなことを思ってはいけない」と否定すればするほど思いは強くなってしまいます。
これは潜在意識の逆作用の法則です。潜在意識の逆作用の法則は、自分の不安を無理やり別な考えに向けたり、逆のことを考えたりすると余計に強くなります。

加えて、人前で演奏することを考えて、憂鬱な気分になったり、あれこれ不安なことを繰り返し考えてしまうことは、何日も前から当日の失敗の予行練習を念入りにしているのと同じことなのです。

あがり症は潜在意識が大きく関わっています。潜在意識とは過去における考えや経験、記憶、欲望の貯蔵庫で、その数百万に登る記憶の整理棚には過去世から及ぶ毎日の生活の中で学んだこと、聴いたこと、受けた印象、考えたことが貯蔵されているとされています。『海に浮かんだ氷山』の水面下に隠れた部分に例えられ、全体の9割を占めながらその部分は当人にもはっきり自覚できないものなのです。
誰しも生まれながらにあがり症だったわけではありません。何かのきっかけ、最初はほんの些細なことが原因になってしまったのではないでしょうか?
誰かに何か言われた、恥をかいた、普段通りにできない自分を責めた・・・こんな些細なことが心にスイッチを作ってしまいました。人前で演奏することを考えたり、その場に及ぶと自動的にスイッチが入って、嫌なことを思い出したり、恐怖を感じたりしてしまいます。
この悪循環から打破するための治療法(思考の改善)を紹介します。

①自分のあがりに気づく
ここでの【あがりに気づく】とは漠然とした気づきではなくて、具体的に自分がどんな状態になり、何を感じ、考えているかを具体的に知ることです。どんな小さな部分も見逃さないように。理解していただきたいのは、怯え、恐怖心、不安に圧倒されてしまうのは、他の感覚から切り離されてしまった時だけだということです。

今感じていることに気がついた次の段階は、今まで経験した全ての感情を感じることです。心を探ってみれば、他にも感情は見つかります。例えば、共演者への気持ちだったり、この曲を弾きたかったんだという気持ち、それから持っていて欲しいのが、音楽に対する愛、憧れ、良い演奏への希望など。
ここでのポイントはその感情を全て、自分の経験のなかに同居させて、今感じている恐怖と関連を持たせることです。恐れだけでなく、他の感情も一緒に感じる場合、震えや冷や汗のような反応は多彩な表現に変わりだし、演奏に深刻なダメージを与える感覚の歪みも防いでくるでしょう。

②準備
具体的になった自分のあがりを変えるのに、どのような取り組みができるのか考えてみましょう。例えば、リラックスする呼吸法を覚える。心配な箇所は徹底して練習するなど。
それから、高すぎない目標設定をすること。いきなり『完璧な演奏をする』というような目標を立てて実践しても、何度も失敗しては逆効果です。自分が「これなら確実にできる!」という目標設定をし、それができたら次!また次!と階段を上がるように成功体験を積んでいくことです。
例えば、今までは恐ろしくて舞台上から、会場見渡したり、お客様の顔も見ることができず、視界から締め出してしまっていたけど、見ることにしよう!とか。
以前にも述べましたが、上手く弾こうとするのではなく、目指すは「どうしたら自分の演奏が受け手に伝わるのか。」ということです。

③恐れを具体的な形にする
感情は全ての肉体的な感覚の中で眺めるといいと思います。他の感情と同居できているならば恐怖心に圧倒されることはありません。それと同じように、感情が肉体的な感覚と同居できているなら、恐怖心に圧倒されることはないのです。これが【恐れを具体的な形にする】ということです。
はじめに、全ての感情を感覚経験のなかに置いてみます。触覚で感じる靴、床を踏んでいる足、着ている衣服の感じ、肌で感じる室温や、空気の動きなどを全て探し出し、感情としっかり関連付けてください。
そして、全ての筋感覚を探ってください。動きの経験、姿勢、動きの大きさなどです。演奏は運動を起こしてするのですから、一番良い動きを選択したり、必要に応じて変えたりするために、自分の動きを知る必要があります。つまり、感情を具体的にするということは、恐れに対する緩衝材の意味とは別に、良い演奏をするために欠かすことのできない情報を使うことでもあります。

④演奏する空間を把握する
コンサートホールには早く到着することにしましょう。そしてステージの上を歩いて空間を感じてください。どれほどの広さなのか、各席との距離はどうか、響きなども把握してください。その空間に存在してください。観客がゆっくりと入ってくるのをステージの袖から観察してください。怖さで、視界から観客を締め出してしまいそうになるかもしれませんが、勇気を出してしっかり見てみましょう。
もしかしたら、中には冷淡な客もいるかもしれませんが、親切で本当に音楽を楽しみに来た客も含めて、共に観客として扱わなければなりません。全員のために誠意を尽くして歌い、演奏することがあなたの務めなのです。客がどう思うかなどそれぞれの勝手で、操作できるものでもありません。文句つける人はいい演奏をしてもつけるし、誰か一人にとってはかけがえのないものになるでしょう。

初めからうまくいくとは限りません。何度も何度も経験して、実践して徐々に理解していくものだと思います。私もたくさん失敗してきました。そうして以上のことを学び、少しずつ緊張との付き合い方がわかってきたかしら?というようなものです。
どちらがいいか、優れているかなど問題ではありません。音楽は人生を楽しくするためのもの。人それぞれ音楽の喜びが宿っていて、楽しんだものの勝ち!
自分が納得いく演奏ができるか。これが大切でしょう。

8/12の発表会までもうわずかです。普段の練習にこれらのことを盛り込んで、今自分にできることを準備していきましょう。