「無意識に震える」「赤面する」「手が汗をかく」「心臓の鼓動が速くなる」など、これらの体の反応や感情をダイレクトに変えるのは非常に難しく不可能と言えましょう。
変えることができるのは思考と行動だけです。
ショックなことですが、あがり症は完全になくすことは不可能なんです。一度体で覚えたことは、全くなくすことはできないのです。
例えば、自転車をごく久しぶりに乗ったとします。自転車に乗れなくなることはできますか?一度体で乗り方を覚えてしまったなら、乗れない頃に戻ることはないと思います。
目指すあがり症克服とは『あがりを感じても、いつもの演奏ができること』
あがり症克服の目的は『相手とうまくコミュニケーションができること』
人前で演奏することは演奏する側から聞く側への一方通行のように捉えがちですが、それは違います。人前で演奏することは直接的な言葉のやり取りはもちろんないですが、常に間接感情的な意思疎通を図っているのです。
もしかしたら、自分がうまく弾くことだけ考えているのではないでしょうか?
相手不在の目標設定では、あがり症克服は難しいものとなります。
それは、自分の意識が自分のことを常に監視しているからです。どんな些細なミスも見つけ出しては問題にします。こんなことが、自分のレベルが上がっても、またさらに高い設定での監視が永遠に続くわけですから、直らなくても当然なのです。
考えるべきは、「どうしたら自分の演奏が受け手に伝わるのか。」
残念ながら、「どうすれば自分があがらないで、うまく演奏できるのか?」と相手不在の目標では苦労することになります。
「人の目や他人の目が気になる」「自分が注目されている気がして緊張してしまう」「人からこんな風に思われているのではないか」
人前に立つと無意識にこんな不安が沸き起こることありますよね?
でもこの不安、自分が思い込んでいるだけです。それを決めているのは自分です。聴き手が注目するから、自分が緊張するのではなく、自分がそのように感じているから緊張するのです。「こんな風に思われている」ということも事実でなく、自分が勝手に思い込んでいるだけです。
もちろん、自分では抑えようもないような不安や恐怖があることも事実ですが、元々音楽に不安や恐怖の意味は付いていません。自分が思っているだけです。
一つの出来事を不安に考えるか、あるいはポジティブに考えるかは自分次第なのです。
常にポジティブに考えられたら、不安や悩みは少なくなると思いませんか?
常にポジティブに考えられたら、不安や悩みは少なくなると思いませんか?
さあ是非、悲観的な考えや感情を肯定的に捉えることを習慣にすることから始めましょう!
全ては自分が変えることができるということです!